GMOコインのPost Onlyが通らないのはどんな板?注文が消える条件を実測から整理
2026年9月14日・ためてこ編集部
GMOコインの取引所で、指値に「Post Only」を付けたのに注文が通らない。板に置けたと思ったら、注文一覧から消えている。これは故障とは限りません。
その価格で出すと、すぐに板の注文を取ってしまうと判定されたため、Post Onlyの注文が失効した可能性があります。 Post Onlyは「必ず約定する指定」ではなく、「Takerにならないなら注文を置く」という指定です。
この記事の結論
買い注文なら最良売り気配以上、売り注文なら最良買い気配以下に入れると、相手の注文とすぐぶつかります。Post OnlyはそのままTakerになる注文を避けるため、板に残らず失効します。まず板の反対側を見て、1段ぶん不利にならない価格に置くのが確認の出発点です。
Post Onlyは「約定させる」注文ではない
GMOコインは2026年1月、取引所の現物・レバレッジの全銘柄で「Post-Only(SOK)」を指定できるようにしたと公式に案内しています。名前は少し難しいですが、役割は単純です。
通常の指値は、出した価格が板の相手注文とぶつかれば、その場で約定することがあります。Post Onlyは、その場で約定してしまうなら注文を失効させ、板に置く側(Maker)になる場合だけ注文を残します。
| 指定 | 注文を出した瞬間に相手がいる場合 |
|---|---|
| 通常の指値 | 条件が合えば、その場で約定する |
| Post Only | Takerになるなら失効。Makerになるなら板に残る |
したがって、Post Onlyで「通らない」ことは、目的どおりにTakerを避けられた結果でもあります。約定しないことと、注文操作に失敗したことは分けて考えます。
買い注文が通らない板はどんな状態か
買い注文では、注文価格が高いほど早く買える一方、売り手の注文にぶつかりやすくなります。板の最良売り気配(売り注文のうち最も安い価格)を基準に見ると、判定は次のように整理できます。
| 買い指値 | 起きやすいこと | Post Only |
|---|---|---|
| 最良売り気配より低い | 売り注文とすぐにはぶつからず、買い板に置かれる | 通りやすい |
| 最良売り気配と同じ、または高い | 売り注文を取る形になりうる | 失効しやすい |
大事なのは「自分が買いたい価格」だけでなく、出す直前の最良売り気配を見ることです。板は動くので、画面を見て価格を決めてから送信するまでの短い間にも、判定が変わることがあります。
売り注文が通らない板は買い注文と逆になる
売り注文は、最良買い気配(買い注文のうち最も高い価格)を基準にします。売り価格を低くしすぎると、買い注文を取る側になってしまいます。
- 最良買い気配より高い売り指値:すぐには買い注文とぶつからず、売り板に置かれやすい。
- 最良買い気配と同じ、または低い売り指値:買い注文を取る形になりうるため、Post Onlyでは失効しやすい。
- 板が薄い・動きが速い場面:表示されていた価格と、注文を受け付けた時点の価格が変わることがある。
買いは「最良売りより低く」、売りは「最良買いより高く」。この向きを取り違えると、注文価格を慎重に決めたつもりでも、Post Onlyの条件から外れます。
実測ではPost Onlyで約定した。だから「必ず消える」話ではない
運営者の自動積立では、2026年8月10日から24日まで、SOLとBTCの板を各56点記録しています。約定記録は2サイクルあり、2026年8月のサイクルではSOL・BTCともに指値のPost Onlyで置く側として約定し、手数料は0円でした。
測定範囲を越えて断定しない
この記録にあるのは、板の観測56点と、Post Onlyで約定したサイクルです。失効した注文の件数や、銘柄ごとの失効率は記録にありません。したがって「何%の確率で消える」とは書きません。
ここから分かるのは、Post Onlyは板の状況に合えば普通に置けること、そして「通らなかったときの条件」は注文がTakerになりそうだったかどうかで確認することです。約定記録の全体像はSOLの板・手数料・約定の実測ハブにまとめています。
今日そのまま確認する手順
注文が消えたときは、次の順番で画面を確認します。価格予想ではなく、注文が板に置かれる条件だけを見る手順です。
- 取引所の現物画面で、買いか売りかを確認する。
- 買いなら最良売り気配、売りなら最良買い気配を読む。
- 自分の指値が相手側の最良気配と同じ、またはそれより有利になっていないか確認する。
- Post Onlyを付けたまま、板に置く側になる価格へ修正する。
- 注文履歴で「約定」ではなく「失効・取消」になっていないか確認する。
| チェック | ○なら | ×なら |
|---|---|---|
| 注文方向を確認した | 買い・売りの基準気配が分かる | 価格を決める前に方向を確認 |
| 反対側の最良気配を見た | Takerになりそうか判定できる | 板を更新してから再確認 |
| 履歴を確認した | 失効と未約定を区別できる | 注文状態を見てから再注文 |
Post Onlyは手数料率だけでなく、置けるかも見る
GMOコインの公式手数料表には、取引所(現物)のMaker・Taker手数料が掲載されています。MakerになるためにPost Onlyを使っても、注文が失効すれば約定はありません。まず「置ける価格か」を確認し、そのうえで約定後の手数料を確認する順番が安全です。
暗号資産は価格が上下するため、Post Onlyが通ることも、安く買えることも、利益になることも保証しません。この記事で扱ったのは、注文の執行条件と、手元に残った観測記録だけです。
注文前の3点チェック
- 買いなら最良売り、売りなら最良買いを見た
- 自分の価格が相手の注文にぶつからない
- 約定しない場合があると理解してPost Onlyを使う
出典:GMOコイン「取引所(現物/レバレッジ)の全銘柄でPost-Only(SOK)に対応」、GMOコイン「取引所(暗号資産の購入・売却)」、GMOコイン公式「手数料」。板の観測値・約定記録は運営者の記録(2026-08-10〜08-24、SOL/BTC各56点、約定2サイクル)から引用。数値は記録時点のものです。