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電力会社の乗り換え手順は?必要なもの・かかる日数と、賃貸やマンションでの可否

2026年7月29日・ためてこ編集部

電力会社の乗り換え手順は?必要なもの・かかる日数と、賃貸やマンションでの可否

「電力会社を乗り換えたら電気が止まる期間があるのでは」「解約の電話をかけないといけないのでは」——これが、乗り換えを後回しにする一番の理由だと思います。

結論から言うと、契約の切り替えで電気が止まることはありません。旧電力会社への解約連絡も基本的に不要です(スマートメーターが未設置で交換工事が入る場合だけ、工事のときに15分ほど止まることがあります。詳しくは後述します)。ここでは、何を用意して、何日待てば切り替わるのかを、資源エネルギー庁と電力広域的運営推進機関(OCCTO)の資料をもとに整理します。

この記事の結論

  • まず確認したい情報は「供給地点特定番号」と「お客様番号」。検針票か会員ページで確認できる
  • 旧電力会社への解約連絡は不要。新しい電力会社が「スイッチング支援システム」経由で自動処理する
  • 切り替えまでの日数はスマートメーター設置済みなら約4日、未設置で工事が要るなら約2週間が目安
  • スマートメーター設置済みなら切り替え中に停電はしない。未設置でメーター交換工事が入る場合のみ、資源エネルギー庁の説明で1軒あたり約15分の停電を伴うことがある。交換費用は原則無料
  • 賃貸でも切り替えられる。条件は「契約名義が自分であること」。ただしマンションが一括受電だと制限されることがあり、ここだけは管理組合への確認が要る

乗り換え前にまず確認したい「番号2つ」

電力会社の乗り換え申し込みで求められる情報は、実はとてもシンプルです。

必要な情報 何を示すか どこで確認するか
供給地点特定番号 その住所・契約を全国で一意に特定する22桁の番号 検針票、または現契約の会員ページ・アプリ
お客様番号 今契約している電力会社があなたを識別する番号 検針票、または現契約の会員ページ・アプリ

検針票が見当たらない、Web明細で紙を受け取っていない、という場合は、今契約している電力会社の会員ページ(マイページ)にログインすれば表示されます。それも分からなければ、今の電力会社に直接問い合わせれば教えてもらえます。

この2つは申し込み前に確認したい基本情報です。ただし、申込時には現在の電力会社名、希望する切り替え日、本人確認書類などを求められることがあります。必要な項目は申込先の案内で確認してください。


なぜ「解約の電話」が要らないのか

新電力に乗り換えるとき、多くの人が身構えるのが「今の電力会社に自分で解約を伝えないといけないのでは」という点です。ここは制度上の仕組みで解決されています。

電力広域的運営推進機関(OCCTO)が運用する「スイッチング支援システム」が、契約変更に必要な一連の手続きを支えます。資源エネルギー庁によれば、消費者の同意に基づき、切り替え先の電力会社が現在の電力会社への解約手続きを行うことが可能です。つまり、新しい電力会社への申し込みだけで旧契約の解約手続きを任せられる場合があるという仕組みです。

申し込みはWebで完結することが多く、電話や書類の郵送は基本的に不要です。名義は契約者本人である必要があるので、家族名義の契約を代理で変更したい場合は本人確認の手順が追加されることがあります。

スイッチング支援システムが自動でやってくれること

  • ✅ 今の電力会社との解約手続き
  • ✅ 新しい電力会社との供給契約の締結
  • ✅ 送配電事業者との託送契約の締結
  • ❌ 電話連絡・書類の郵送(原則不要)

申し込みから切り替えまで、何日かかるか

「今日申し込んだら、いつから新しい電力会社になるのか」。ここが一番気になるところだと思います。目安は、スマートメーターがすでに設置されているかどうかで変わります。

状態 目安日数 理由
スマートメーター設置済み 約4日 検針・契約データの切り替えのみで、工事が発生しない
未設置(交換工事が必要) 約2週間 送配電事業者の委託業者が計器を交換する工事が入るため

スマートメーターの交換工事は、原則無料で、作業時間は資源エネルギー庁の説明で1軒あたり約15分です。ただし交換のあいだは電気が止まります。デスクトップPCで作業中だったり、在宅勤務のオンライン会議中だったりすると困るので、工事日時の連絡が来たら在宅の予定と突き合わせておくと安心です。立ち会いが求められるケースもありますが、日中不在でも対応できることが多いので、申し込み時の案内を確認してください。

なお、電力会社によっては「申し込みから切り替え完了まで、余裕を見て1〜2カ月程度」と案内している場合もあります。これは検針日(メーターの数値を確認するタイミング)に合わせて契約を区切る運用上の理由によるもので、技術的な切り替え作業そのものが1〜2カ月かかるわけではありません。急ぎたい場合は、申し込み時に開始希望日を確認しておくと安心です。


そもそも自分は切り替えられるのか(賃貸・マンションの場合)

手順の前に、確認しておきたいことがあります。住まいの形態によっては、そもそも切り替えができない、あるいは制限がかかるケースがあるからです。ここを飛ばすと、比較検討に時間をかけたあとで「申し込めなかった」となります。

賃貸だから不可、ということはありません。資源エネルギー庁は賃貸住宅について「現在契約している電力会社との契約名義がご本人の場合は可能です。他人名義のご契約になっている場合は、その方に確認いただくことになります」と説明しています。判断の分かれ目は建物の種別ではなく契約名義です。検針票に自分の名前が載っていれば、まず問題ありません。

唯一の例外らしい例外:マンションの「一括受電」

マンション全体で電気をまとめて購入し、各戸に分けている方式です。資源エネルギー庁は「マンションにお住まいの方も、電力会社の切り替えはできます。ただし、管理組合などを通じてマンション全体で一括して電気の購入契約を締結している場合には、その契約やマンション内の規約などで制限される場合があるので、管理組合等にご確認下さい」としています。自分の一存では動かせない唯一のパターンなので、集合住宅なら申し込み前に管理組合か管理会社に一本確認しておくと確実です。

見分け方の目安として、電気料金の請求が電力会社ではなく管理組合・管理会社から来ている場合は、一括受電の可能性が高いです。検針票や請求書の発行元を見てください。


停電・追加費用の不安について

乗り換えを迷う理由としてよく挙がる2点についても、はっきりさせておきます。

  • 切り替え中に停電するかスマートメーターが設置済みなら停電しません。電気を届ける送配電網は乗り換え後も同じ送配電事業者(東京なら東京電力パワーグリッドなど)が管理しており、契約データの切り替えだけで供給は継続します。未設置でメーター交換工事が入る場合だけは別で、資源エネルギー庁は「交換時には停電(目安:1軒あたり約15分)が伴う場合があります」と説明しています。数日〜数週間止まるような話ではありません。
  • 工事費用がかかるか → スマートメーターの新規設置・交換は原則無料です。ただし資源エネルギー庁も「メーター交換に伴う工事に費用がかかる場合があります」と注記しており、配線や設置場所の都合で付帯工事が必要になるケースはゼロではありません。見積もりが出たら内訳を確認してください。

「乗り換えると停電しやすくなる」は起きない

新しい電線を引く必要もありません。資源エネルギー庁は「今ある送配電網を使うので新たに電線を引くことにはなりません」「電気そのものの品質や信頼性(停電の可能性など)は、どの会社から電気を買っても同じです」と明記しています。電気を届ける設備と会社は乗り換え後も変わらず、変わるのは「誰から買うか」という契約だけです。


いつ切り替えるのがいいか(タイミングの決め方)

「今すぐがいいのか、何かの区切りを待つべきか」。ここは一律の正解がなく、今の契約に縛りがあるかどうかでほぼ決まります。

まず前提として、切り替え日そのものは自分で自由に指定できるわけではありません。資源エネルギー庁も「具体的な電力会社の切り替え日については、個別の契約によります」としており、最終的には申込先との調整になります。そのうえで、タイミングを考える材料は次の4つです。

住まい・契約の状態 切り替え 条件・確認先
持ち家(戸建て) 通常どおり申し込める
賃貸(契約名義が自分) 大家さんや管理会社の許可は不要
賃貸(名義が家族・会社など他人) 名義人本人の確認・手続きが必要
マンション(高圧一括受電)
今の状況 おすすめのタイミング
解約金・契約期間の縛りがない いつでもよい。待つ理由がないので、比較が済んだ時点で申し込む
解約金がかかるプランに入っている 解約金と、乗り換えで下がる年額を比べる。更新月まで待つほうが得か、払ってでも今動くほうが得かは金額次第
引っ越しの予定がある 引っ越し先での新規契約とまとめるほうが手間が少ない。転居前に切り替えても、住所が変われば手続きをやり直すことになる
契約中の会社から撤退・倒産の通知が来た 最優先で動く。通知された期日までに次を決める(下記)

解約金については、資源エネルギー庁も「料金プランによっては、解約金が発生することがありますので、契約締結前によく御確認ください」と注意を促しています。乗り換えで月500円下がるのに解約金が1万円なら、回収に20か月かかる計算です。「安くなるか」ではなく「解約金を引いても安くなるか」で判断してください。

契約先が撤退・倒産したときは、放置しないこと

資源エネルギー庁によれば、この場合「電力会社から無契約状態になるまでの期日について通知が来る」ため、その期日までに新しい小売電気事業者と契約すれば、引き続き電気の供給を受けられます。間に合わなくても即座に止まるわけではありませんが、同庁は「無契約状態が長期間続くと電気の供給が止まってしまうこともあり得る」としています。通知が来たら、この記事の手順をそのまま前倒しで実行してください。


そのままパクれる手順

  1. 検針票か会員ページで「供給地点特定番号」「お客様番号」を確認する。あわせて現契約の電力会社名や希望日など、申込先が求める項目も確認する。
  2. 乗り換え先の電力会社・プランを決める。基本料金と電力量料金の単価差が主戦場(→ 下の電力ハブ記事で実例を確認)。
  3. Webか電話で申し込む。控えていた2つの番号を入力するだけで、旧契約の解約手続きは自動で連動する。
  4. スマートメーターの設置状況を確認し、開始希望日をすり合わせる。設置済みなら数日、未設置なら工事で2週間ほど見込む。
  5. 申し込みはポイントサイト経由でワンクッション得をする。同じ申し込みでも経由の有無で数百〜数千ポイント変わることがある。

注意点

  • 今の契約に解約金・違約金がないかを先に確認する。契約年数の縛りがあるプランでは、乗り換えのタイミングによって違約金が発生することがある。
  • オール電化住宅・太陽光発電(売電契約)がある場合は、通常の乗り換えより確認事項が増えることがあるため、事前に乗り換え先へ相談する。
  • 「即日切り替え」を謳う案内は基本的に無い。最短でも数日はかかる前提でスケジュールを組む。
  • 日数・費用の扱いは事業者やエリアによって変わるため、最終的な条件は必ず申し込み先の公式ページで確認する。

もうひとつ、申込先が電気事業法に基づいて登録された事業者かを確認しておくと安心です。資源エネルギー庁は登録小売電気事業者の一覧を公表しており、同庁のページで社名を検索できます。同庁は事業者を見極めるポイントとして、契約前に次の項目を確認するよう案内しています。

契約前に確認する項目(資源エネルギー庁の案内より)

  • 小売電気事業者の社名や連絡先
  • いつから電気を供給するのか
  • 契約期間はいつからいつまでか/満了後の更改手続きはどうなるか
  • 毎月の電気料金はいくらか、どうやって算定するのか
  • 必要な工事がある場合、消費者が負担する費用はいくらか
  • 割引がある場合、その額と対象期間
  • 契約期間内に解約する場合の制約・解約手数料

まとめ

電力会社の乗り換えは、「番号を2つ用意して、Webで申し込むだけ」という手続き面ではシンプルな作業です。止まる不安も、電話をかける手間も、実際にはほとんどありません。

迷っている時間があるなら、まず検針票を探すところから始めてみてください。

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出典:資源エネルギー庁「電力会社の切り替え方法」(公式ページ)/同「よくある質問」(公式ページ:賃貸・マンション一括受電・解約金・倒産時の扱い、および事業者を見極めるポイント)/同「登録小売電気事業者一覧」(公式ページ)/電力広域的運営推進機関(OCCTO)「スイッチング支援システムの運用における個人情報の共同利用について」(公式ページ)。日数・費用・解約条件の扱いは事業者・エリア・プランで異なるため、申し込み時は各社公式ページで最新情報をご確認ください。内容確認日:2026年8月11日。

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